2009年の予測

 もうすぐ、正月!今年の旧正月(春節)は1月26日(月曜日)です。ちなみに、私は旧正月を台湾で過ごします。

 さて、新しい年を迎えるにあたって、山道の一年の予測を発表します。アルマナック(開運暦)風に教訓やアドバイスを盛り込みたい。

 今年は、危険な冒険をする人は自爆しやすい一年になる。

 地道ならぬ、地遁な一年になる。

 人々は、安定、安全、家庭円満を求める一年で、金融危機からのダメージは回復の見込みは無いが、人々は不景気という現象に埋もれるように安定してくる。

 ビジネスマンにとっては、辛抱と我慢、守りの一年です。

 外食産業とドリンク業界が悲鳴を上げる。あと、メディアとか広告業界は生き地獄です。大規模なリストラも展開されるでしょう。

 妙に家庭的で、安定したことをする人たちが増える。例えば、農業とか、結婚とか、子づくりとか、宗教など。農業をしたくなる人は増える。確実に。

 今年は安定にも注意が必要だろう。時に経営者たちは、早めに自分たちの扱っているビジネス形態についての見直しが必要になる。より、安定したものを求めるべきだ。不要なものと消費者に即座に判断されたら、後は消えるだけ。とりわけ、大企業には残酷な世の中の始まりの一年となる。

 不要なものをさも必要で有用なものに見せかける広告業界主体の経済至上主義の時代はピリオドを迎え、新しい方向に突入して行く一年になる。

 それは、大企業が隠蔽してきたウソに対して消費者は過敏に反応する習慣を自分たちを守るために身につけたため、安定と守りを尊ぶこの一年では、少しでも危険なものと判断されたら、過敏で過剰になった消費者に即座に捨てられる一年となる。

 企業が社会からドンドン切り捨てられてゆく瞬間が、沢山この一年を彩るだろう。人々の欲望を煽るだけ煽ってきたビジネスは淘汰の時代を迎えている。

 それは、あたかも賢い企業たちが手懸けて来たCSR(企業の社会的責任)によって、企業もドンドン差別化され、社会に対して不用と判断されたときの消費者の視線は冷たい。消費者は余計な扶養手当を払いたくない一年なのである。

 つまり、金だけかけたつまらないテレビCMや広告などの消費者の欲望を刺激するアピールではなく、正しい姿のアピール方法であるCSRを怠ってきた企業は消える速度が加速するだろう。つまり、因果応報になるリアルな一年なのである。

 安定と守りを尊ぶ一年にあっては、過激な広告や過剰な広告、つまり贅沢なイメージに対して消費者は嫌悪感を持ち始める一年となる。つまり、人々は無駄というものに対して不快なイメージを持つ一年となる。ただし、過剰な安全を求め、無駄なお金を使う傾向にある。

 現実とかけ離れたイメージを人々は想像するのに疲れ、現実に対して切迫したリアルのみを共感のように分かち合う一年となる。

 しかし、逆に言えば、CSRを前向きに押し出し、社会貢献に対するアピールと実利ある行動をする企業は、チャンスをものにして利益を上げることができる転換期となる一年である。

 あの銀座ジュエリーマキも潰れてしまった。料理は一円じゃ買えないけれど、「上海エクスプレス」の全株式をが1円で売却されてしまうご時勢。今日、1月21日は、日経平均がまた7千円台に下がった。まさに何が実態かわからない経済というシステムが崩壊し始めた。そして、今年はそれを決定的なものに裏告げるように経済の崩壊をカウントダウンするのを促す一年となるだろう。

 9千円台から7千円台のもつれ合いは、しばらく続くだろう。動いても、6千円台のボトムから9,800円くらいがトップと考えてもよいだろう。刹那的に1万円台もあるのだろうが。

 そもそも、世界金融危機に突入し、専門家たちが円高を実態のある経済によるものと見ているが、経済社会の中に何を見て何を実態とっているか皆目わからない。そもそも、経済大国日本は既に経済という実態の無い象徴世界に取り込まれた時点で、実態を見失っている。農業の問題に顕著だろう。

 今年からは、この実態を追い求める現象が加速し、経済社会というものに懐疑的になる人々が増加してゆく。人々は、気づきはじめている。もとから、実体などない経済なるものに 踊らされている道化であった自分たちを。

 今年は深く反省をする年になる。そして、新しい創造に向かう原動力が生まれてくる。それは、若い世代から台頭してくるだろう。大人たちの試行錯誤とその愚かさによって閉口し、無気力化した若者たちが、何かを変えるために新しいことに向かおうとする。

 今、人々の意識から、虚像に満ちた栄華、贅沢、驕りが削られ行く最中にある。そして、多くを持つもの立ちは一斉に守りに入るだろう。しかし、その守りが経済にあっては呼び水にもならない枯れ井戸となり、その被害は自分たちにも及ぶのである。

 何も失わないように努力するのは多く持つ強者たちの性だろう。しかし、恐竜はもういないし。多数決は、いつまでもケツが上に昇るための梯子を提供する。つまり、確実に足音を立ててやってくるだろう。それらの富裕層の富が再分化されてゆく日が。人類の歴史は逆転現象で満たされている。この逆転は、また起こるだろう。

 本当の豊かさと向き合う時代に来ている。欲望なり、そして、何よりも飽食の時代に現れていた無駄は既に忌むべき対象となり、人々の心に反映される。それは、エコという言葉を冠して人々の意識に浸透しやすくなっている。

 それと共に、人々は精神的なものに対する飢えを丸出しにするだろう。そこには、多くの危険が潜んでいるが、その危険なものたちがこぞって、人々の心に付け入るように入り込んでくる。

 心の安定を求める人々の心に。心の疲弊を訴える人々の頭の中へ。今年は顕著にそういったものが世にあふれるだろう。不安定な中に安定を持ち込もうとする時ほど、人は非現実的な思考になる。そして、目に見えない助けを待つのである。

 それが何の思惑かと言うと、今年ではないが、次の淘汰のためのものなのだろう。

 人間が再び人間の権利と秩序について考え始める。新しい息吹のために捧げられた物申すパペットたちは、自分たちが生け贄の羊だとは気づいていないのだろう。人々の不信感を頂点に高めるための。

 その後に何が起きたかは、中国の文化大革命に顕著だろう。最も、それは今後ゆっくりと展開してゆく中にある。

 自分のこと、自分の家族のこと、自分の身近な人々のことを大切に思い安定を願うのは、立派だが、大切にしすぎるあまり、周りを犠牲にするようなことがあってはならない。安定とは、自分と自分たちだけのために有るものではない。

 大事な者を守るために、誰かを貶めるようなことをしてはならない。自分のプライドを守るための安定も必要ない。

 実に、安定という言葉には色々な意味がある。そこには、そういった鏡のような危険も沢山潜んでいる。

 広い視野を持った者達の出現が待たれる。自分がそう思うときに、相手はもっとそう思っているかもしれないという単純な事実の鏡の中を人は見つめるべきだ。

 そこに転がるように寝込んで居座り、プライドだと言い張るのらくらな怠け者を叩き出し、歪んだ醜い心を克服してこそ、言葉は真実となる。エコや環境問題は己の心の鏡と外の世界を対応させてこそ、見えてくる答えがあるのだ。

 ツァラトゥストラが出会ったピエロが危険な綱渡りに失敗して死んだように。そう、安定を求めるならば、危険な綱渡りはするべきではないのだ。

 自分を捨てたときに、空っぽの心から伝えるものがある。それが、人の心に響き渡ると信じている。それは、無理やり画策して届かせるものではないのだ。今年は、とかく無理をするもの、無理をしすぎたものから手痛いダメージを追うことになる。

 より純粋な心を求める者達が、その純粋な心で行動を開始する一年になるだろう。そういった邪な心から開放された者達の声が響き渡る一年になって欲しい。

 人々は見極めようとしているこの混迷からどのような黎明に移るかを。時代に何が求められているかを。そこには、多くの鬩ぎ合いがある。どこでも、その様な象徴があふれ出している。求めれば、鬩ぎ合いが起きるのが人類の愚かしいところだろう。

 今後、人類が最も注意を払わなくてはいけないのは、ウィルスによる被害である。

 これは人類が出す結論でもあるのだろうが、そうなる前に我々は立ち止まるべきだ。

 束の間の安息な一年になることを願って!

 必要最小限のコンパクトな生き方をしよう!それは、コンパクトな心から生まれてくる。

 安易な安定のための逃避からでは、心の安定は生まれてこない。そして、自分の安定のために、何か大事なものを失わないように!他人を犠牲にして得られる安定に真実は無い。ただ罪があるだけだ。注意が必要ですよ。

 生活が安定すると思ってした結婚が、DV地獄だったと言うことはよくある話だろう。安定という名前に騙されないように、自分で見極められるように心の眼を研ぎ澄ましながら過ごすことが必要な一年です。

 心の安定が求められ続ける一年で、心を磨くことを怠らない一年にしよう!

 私はじっくり大地に根付く土のように、今年は考えて見極める一年でありたいと願う。今年一年は著作と農業の問題、今手がけているエコ村の問題にだけに集中しようと思う。

  <関係ページ>

  • 豚インフルエンザ
  • 2009年の予想
  • コメント(0)