『星の光』
落ち葉に火が放たれて モクモクと煙が狼煙のように上がる
定められた炎の刻印が夜空に描かれる
星は空から降り 燃ゆる炎は地上から天を焦がす
約束された日 星は街にやって来たんだ
そして 誰にも見送られることもなく 街を去った
星はマッチ箱を 街角に捨てられ 凍えていた少年に手渡した
綺麗な秋月の下 ぼくは マッチ箱を握って水底で息を押し殺していた
今は もういない星を 水面に映った月明かりのなかに探す
何度 擦っても火が点くことの無かったマッチたち
夜空を照らせずに 残り三本となった
そう 人は空ろなものだけを見ている
南の空には 水瓶座から堕ちた魚たちが水を吹きかけ せせら笑う
あの日 箱から流れた星たちは？ 開かれた扉から溢れたものは？
星は空から降り 燃ゆる炎は地上から天を焦がす
約束された日 星は街にやって来たんだ
そして 誰にも見守られることもなく 街を去った
少年は旅をした 箱から失われた本当の自分を求めて
月光が穿つ 夜空の下に 捧げられた四つの供物
常世の国から甦り 放たれた光明が地上の魂たちを照らす
そう 人は空ろなものだけを見ている
星は 最後の三本のマッチに願いを託し 火を灯した
その時 燈は月を照らし 月はこの地上の星たちを導く
By Daniels
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明澄透派の正式講座開幕です。
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