『玄空飛星派風水大全』⑥風水と私のかかわり

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  今月の1月20日に『玄空飛星派風水大全』が発売されます。

 自著としては初の理気の専門書であり、全ページフルカラーで648ページのハードカバーとなっています。

 この本をご紹介するにあたって、『玄空飛星派風水大全』の18ページある「エピローグ」から順次掲載いたします。

  

   

           

風水と私のかかわり

 

 本書はこれまで出版された世界中のどんな「玄空飛星」の本よりも、体系的であり包括的に「玄空飛星」のすべてを説明し尽くし、風水を騙る悪党だけではなく、風水の歴史そのものと私が対峙したと、自信をもって言えます。

 それは伝統風水に私が退治されるか、あるいは私が退治するかという戦いでもありました。私は伝統風水という名を騙る風水教の信徒でもなければ教祖でもありません。むしろ私自身が一探究者としておそらく最も風水に懐疑的であり、一研究者として生活そのものを風水の研究に捧げ、そして一実践家として風水にかかわったのだという痕跡を残したい一心で研究し書き記したのが本書なのです。

 私は風水鑑定に際して、次の内容を明記した書面を必ずクライアントに渡し、契約書を取り交わすようにしています。

・ 風水鑑定及び提案する改善によって開運するといった非科学的な約束事は請け負いかねます。

・ あくまでも伝統風水による判断とその空間デザインとしてのあり方をご相談対象として判断し鑑定させていただきます。

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 設計段階から風水を反映した図面を製作する風水設計に関する契約は、さらに厳密な「風水設計・デザイン業務委託書」を施主と取り交わします。

 *左図参照のこと

 この内容を明記し、契約書を施主と取り交わす目的は、私が反社的会勢力ではないことを明らかにすることです。

 

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 「風水が万能である」「風水で大金持ちになれる」「風水で病気が治る」など、どれも法的な責任を超えた不当な内容であり、こういった甘言をもって、言葉巧みに舌先三寸で人を騙し、欺き、金を取るのは、本書の鑑定ケースにも登場する詐欺風水師だということです。

  

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 もし、こういったことが可能だと霊感商法風水師たちが宗教家のように振る舞い断言するのならば、それが可能だという「請負契約書」をクライアントは結ぶべきでしょう。

        

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 請負契約とは、「仕事の完成」を目的とした契約のことです。風水で開運、治病、大金持ちになれるとか、クライアントをそそのかすセリフをそのまま請負契約として書面にし、その結果に対して責任をきちんと負うべきなのです。

Photo_6 そしてこの請負契約書があれば、風水の契約した仕事という結果に欠陥があれば、その責任を問われることになり、委託者から欠陥の修繕や損害の賠償を民法第632条に基づき求めることができます。

   

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 また有言実行されなかった暁には、警察に詐欺の被害届を出すべきです。

 宗教法人でもないのに、宗教家のようなことをうそぶく霊感商法風水師たちや霊感商法の手段として風水を利用し雑貨を売りさばく詐欺師たちである悪質な反社会的勢力が、こういった請負内容に対して、インチキ、あるいは詐欺ではないと言い張るのであるなら、是非とも「風水が万能である」「風水で大金持ちになれる」「風水で病気が治る」を請負契約書に明記して仕事を取ってほしいものです。

   

 そして、こういった悪質な反社会的勢力が生まれてきたきっかけは、私にも責任の一端があることを認めなくてはいけません。2007年に香港で受講したレイモンド・ロー師の講座を日本で開講して来年で10年になります。
 
 私が毎年一回は主催してきたロー師による玄空飛星の講義は、これまでの気学、八宅派が主流だった日本の風水シーンに玄空飛星という新たに登場した伝統風水の技法を着実に浸透させ始め、毎年多くの受講生が、受講証明書と師との記念写真と共に職業的な風水師を名乗り始めています。

 しかし、たかだか基礎3日間、応用3日間、実習1日間の合計1週間の講座、あるいはアドバンスの4日間を入れても11日間を受講しただけでプロを騙り、セミナーの受講生程度の立場にすぎない人たちが、ロー師の弟子を騙り、悪徳な商売に身を染めているのを多く見かけるようになりました。

 その苦情はロー師の所属するIFSC(International Feng Shui Conversion, 国際風水会議)にも及んでおり、甚だ迷惑しています。

 ここ10年間、日本でロー師の信任を得て主催者を任された私としては複雑な気分です。法を無視し、霊感商法の手段として風水を用いたり、あるいは人々を脅し、金を取る手段として風水を用いていたりするのならば、そういった人たちはまさしく「獅子身中の虫」であり、私にとって忌むべきものなのですから。

 そして実際にロー師の名を騙り、不当な鑑定料金を請求した、鑑定内容がまったくあてずっぽうで役立たずのものであった、頼んでもいないのに一年分の風水コンサル料金の請求書が来た、風水師の資格を取れる講座といった悪徳な商売に身を染めている質の悪い人間がいるとも耳にします。

 

【補足】
 実際に昨年そういった悪質な輩たちをロー師のクラスで見つけたので排除いたしました。

 
 風水師の資格が取れる講座などこの世に存在しませんし、そんなものは資格詐欺と霊感商法だけです。
  

  

 だから、レイモンド・ロー来日講座の主催者の私がはっきりと断言したいのは、ロー師の名前を騙る人たちを無条件で信用しないでほしいということです。私はレイモンド・ロー師をもちろん信じていますが、師の名前を騙る人たちを無条件で信じるほど愚かではありません。

 何の実績もなく、自らの内臓をひっくり返すくらい自分をさらけ出した表現や著書もない人たちは、信じるに値しない人物だといっても過言ではないでしょう。

 あるのはくだらない風水を騙るだけの三流啓発本、九星気学を風水と呼んでみただけの正統な中国発祥の風水の系譜にない独創された家相や伝統や家名を騙りつつも内容は劣化版のコピー、伝統風水を標榜しても系譜もなく師にも破門されたような人々が織りなす捏造理論と中二病顔負けの空想ファンタジーで満たされただけの安易な本、商業主義出版に踊らされ、人々の欲望をあおる文言+「風水」の書名の本だけです。それらが本屋に果てしなく登場し続け、インチキ本を著すだけの著者たちや、人々を洗脳するために風水を騙る財団法人、社団法人、風水を騙る資格詐欺のような団体、組織ばかりが存在します。

 

欧米のように真面目に風水を学問していく研究していく姿勢がこの国には早急に必要なのです。

 

 もちろん、風水鑑定料の支払いを求める行為は、その性格上、風水鑑定の内容に合理性がないとか、成果が見られないなどの理由によって、直ちに違法となるものではありませんが、それに伴う金銭要求が、相手方の窮迫、困惑等に乗じ、ことさらにその不安、恐怖心を煽ったり、自分に特別な能力があるように装い、それを信じさせるなどの不相当な方法で行なわれたり、その結果、相手方の正常な判断が妨げられた状態で、過大な鑑定料金や風水グッズ料金、高額セミナー受講料金などが支払われたような場合には、社会的に相当な範囲を逸脱した違法な行為として不法行為が成立しますので、以下の連絡先に連絡してください。

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 特定商取引法では、誰でも、特定商取引法に違反する悪質な事業者について国や都道府県へ情報提供し適当な措置をとるように求めることができます(申出制度)。

  

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 詳細は、申出を希望する方への助言・指導などを特定商取引法上の指定法人として行なっている(一財)日本産業協会(03−3256−3344 月~金 午前10時~午後5時)までお問い合わせください。

 

  

 「エピローグ」は、次の七つのトピックで構成されています。

 ①伝統というつながり
 ②虚実
 ③世界に拡がる伝統風水
 ④玄空と元空
 ⑤本書について
 ⑥風水と私のかかわり
 ⑦時代は変わって

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