今月の1月20日に『玄空飛星派風水大全』が発売されます。
自著としては初の理気の専門書であり、全ページフルカラーで648ページのハードカバーとなっています。
この本をご紹介するにあたって、『玄空飛星派風水大全』の18ページある「エピローグ」から順次掲載いたします。
世界に拡がる伝統風水
日本国内では、玄空飛星と同じく九星を用いる日本式家相であり、正統(中国発祥)な風水の系譜ではない日本独自のオリジナル(日紫白算出方法などに顕著)九星術の「気学」が、ここ一世紀もてはやされてきました。
しかし、日本以外では受け入れられることがない閉鎖的な島国の鎖国風水としての「気学」だけが風水と信じられていた現状は、国際化の流れの中で大きく変わろうとしています。
伝統風水の一学派である「玄空飛星」は、欧米で「Flying Star Feng Shui」と呼ばれ、ここ15年とても流行し、実践され、有用なものとして人々の生活様式の中に受け入られています。その関心度はネットからも明らかです。
例えば、「玄空」のピンインをローマ字のみで「xuan kong」と打ち込みGoogle検索すれば、トップに英語のウィキペディアの「Flying Star Feng Shui」が出てきます(https://en.wikipedia.org/wiki/Flying_
Star_Feng_Shui)。
印刷すればA4、11ページにも及ぶ量で、概説としては術理にも触れつつ、引用や出典も明確にリンクされ詳細に書かれています。しかし残念ながらLanguageをクリックしても日本語版はありません。
アメリカのAmazonで「Flying Star Feng Shui」と検索をかければ、100冊を優に超える英語で書かれた玄空飛星の書籍が出てきますが、日本では「玄空飛星」と書籍検索をかけてもわずか数冊の玄空飛星の本がヒットするだけです。
また、アメリカのAmazonには「Feng Shui」という書籍のカテゴリがありますが、日本では「占い」という分類があるだけです。
このように「玄空飛星」の浸透の仕方を見ても、日本と欧米では格段に差があり、日本は欧米に比べ風水の研究は遅れていると言わざるを得ないでしょう。
そもそも、中国で誕生した風水は、日本にとっては遣唐使以来身近なものであるはずで、同じアジア圏の文化として共通の関心事のはずなのに、欧米の方が日本よりも伝統風水に身近であるというのは、何とも不思議な気分であります。
「エピローグ」は、次の七つのトピックで構成されています。
①伝統というつながり
②虚実
③世界に拡がる伝統風水
④玄空と元空
⑤本書について
⑥風水と私のかかわり
⑦時代は変わって