発売のご案内です。
【鍾福堂】 通書 2025年版が、10月17日に発刊されます!
2025年度版【鍾福堂】通書は、通年より1か月早く発売されます。2024年度版が今年の6月には既に売り切れとなっていたため、2025度版も早い段階で売り切れとなる可能性がありますので、ぜひお早めにお求めください。
【鍾福堂】 通書 2025年版ですが、今年もさらに進化してパワーアップしたポイントがいくつもあります。
まず、日々の「日暦」(ひごよみ)から、これまでの2024年度版まで採用してきた「烏兔時辰表」の欄を削除し、新たに「日常用事早見表」なるものを入れました。
「烏兔太陽日時」「烏兔太陰日時」は、「日暦」の「吉神」欄で見ることができるため、その他の重要度の低い星辰の時辰表まで掲載している「烏兔時辰表」 を刷新させました。
日常用事早見表
読者からの声として、日常生活で使用頻度が高い代表的な五つの用事を早見表にしました。この早見表により、吉事・凶事の中から使用頻度の高い五つの用事を探す手間を省き、即座に5段階評価で判断を示しています。
◎ 大吉:該当の用事の運勢や縁起がこの上なく宜しいこと。
〇 吉:該当の用事の縁起が宜しいこと。
△ 平:平らかで穏やかな状態なので今の状態を保つのが宜しい。
× 凶:該当の用事の縁起が悪い。
×× 大凶:該当の用事の運勢や縁起がこの上なく悪いこと。月破の日。
早見表に記された使用頻度の高い五つの用事に対する、これらの五段階評価を参考にしていただき、日選びに活用してください。
開市……新しいビジネスの開始日、新しい会社の開業日。
立券交易……商品、品物の売買に関すること。商品の販売日、契約日にも良い。
修造動土…… 住宅の建築に関すること。地鎮祭の日取り。建築の施行、着工をする日。ガーデニングの土いじりなども含む。
嫁娶……結婚、結婚の日取り。
出行……外出から旅行までお出かけに関すること。旅行、乗船、乗り物の搭乗、観光、出国の出発日。
これまで、これらの常用用事が・・・
「娘の結婚式を選びたいのに二か月くらい結婚式の吉日が出てこない」
など、主要な用事が吉となる日が二か月に一回も出て出来ないなど、これまでの日暦は厳しすぎる日暦だったため、主要な五つの用事に関しては、その審査方法と基準そのものを見つめなおし作り直しました。( ノД`)シクシク…
また、これまで使用頻度が低かった「烏兔時辰表」をあらためて、即座に重要な用事の日取りを選べるように新しい欄「日常用事早見表」を設けました。
これによって、「開市」「立券交易」など、ビジネスで必要な用事が、忙しい人々も即座にビジネスで有利な日選びが可能になりました。
大幅な改善によって、忙しいビジネスマンが文字が小さい吉事と凶事を虫眼鏡でにらめっこして
「よし!この日は凶事に開市が載ってないから大丈夫だ!我が社の新作発表を!」
ということが多くの人に多々あったことでしょう。( ノД`)シクシク…
そういった作業から解放されるだけで、「日常用事早見表」は価値があると思います。
特に【鍾福堂】 通書は、「擇日」(日選び)の目的とする用途を「方位」と「時間」の二つの概念に整理し、見やすく使いやすく編纂してあるところに特徴があります。これは対本で発行されている通書にもない新たな特徴であり、緻密な精査と分類によって作成されています。
また、日々の研究から得られた成果を毎年の通書に込め、年々パワーアップしていけるように精進しております。2025年度版のどこがパワーアップしたのかを毎年購入している通の皆さんに発見してご愛顧いただければ幸いです。
はじめに
「日を択(えら)ぶ」ことを「択日」といいます。「択」は「擇」の略字です。「択日」という表記では、この「日を選ぶ」ことの重みが伝わってこないので私は好んで、「擇日」と表記しています。「擇」の本来の意味は、「よいものを選び取ること」です(大漢和辞典)。
日を選ぶのに際して、「よいもの」とは何でしょうか?
多くの人は、「吉日(きちじつ)」を挙げることでしょう。
それでは、この「吉日」とは何でしょうか?
一般的には、「めでたい日。運のいい日。縁起のよい日。物事をするのに、日取りのよい日。」などとされていますがふとここで疑問に思うことがあります。
運のいい日とか、縁起のよい日とか、そもそも何なのか?
そもそも、どうやって決まるのか?
というのも、多くの人がこのような質問に答えられなくても、慶事(結婚や出産などの喜びごと)の手紙や文章の中で、この「吉日」という言葉を日常で使っているからです。しかし、縁起が良い日、またそのような日がどのように定められているのかを多くの人が知りません。
ここで文化が大きく関係してきます。日本文化の中で、縁起のよい日、つまり「吉日」として慶事の手紙にしたためたりされるのは、「大安」「一粒万倍日」などが有力です。これは日本でのみ適用される「吉日」です。
しかし、私たちは縁起の良い日なるものを考えるのに、果たしてその日は本当に吉日なのだろうかと、もっと縁起について、ついつい気にしてしまうのが人の心理であり、探求心ではないでしょうか。
縁起が良い日がどのように決定されるかを具体的に答えるのが「日を択ぶ」ことである擇たくじつ日学です。そして、擇日学によって割り出される日々の縁起を誰もが手軽に読める便利帳にしたのが「通書」なのです。
本書では、中国で研究され毎年刊行されてきた一年365日の「日選び」の縁起について説明する「通書(つうしょ)」の世界を皆さんに伝えたいと思います。これは日本初となる日本語版「通書」となります。
本書「鍾福堂通書(しょうふくどうつうしょ)」について
鐵筆子の嫡男として、鍾進添老師は父上の鐵筆子と共に1968~2002年まで毎年発行していた『鐵筆子民暦』(五福堂)は、台湾では非常に有名で人気がある通書でした。この『鐵筆子民暦』のような素晴らしい擇日文化が継承されずに途絶えていってしまうのは非常に残念なことに思い、弟子であるわたくしが、このような「日選び」の文化を日本に文化伝播したいと考え、この度、日本で通書を発行することになりました。また、鍾進添老師には日本で通書を発行するに際して、通書の習わしである、その通書の正統な系譜である、誰から学び伝授されたかをあらわすものとして、書名を命名してほしいとお願いしたところ、鍾進添老師のお名前の一字を使わせていただく許可を拝受し、「鍾福堂通書」と命名していただきました。
五福堂から鍾福堂へ、鍾進添老師から山道帰一へと伝えられた擇日文化をより多くの人たちが有意義な「日選び」をする文化として享受し、「時間」の縁起を推し量ることができるようにという意図が成功していることを願ってやみません。
日本で発行する唯一にして初の通書である本書の作成に携わってくれた弟子であり、鍾福堂のメンバーである河野宗智、大槻直子、武藤茅末、高橋多恵子、織路由麻、内山美樹、編集の初鹿野剛氏に感謝申し上げます。