来年への意志を高く掲げたとき、まわりの友人たちへの間には一つの動揺が湧き上がった。
昨日は高校の頃からの友人チョモランマと共に、深酒をする。
チョモランマ:「まだ行くなよ。いなくなったら、まためちゃくちゃ寂しくなるじゃんか!」
チョモランマの目は潤んでいた。そう、ぼくが消えた15年間の空白をまた見たくないのかもしれない。
チョモランマは童画コンクールでも賞を取ったことがあるくらい絵も描けて想像力も豊かで、自分の感性を表現することをやめようとしない才能の持ち主。そして、今は某飲食店グループで、その手腕を発揮し、幾つもの有名店を誕生させ、日本の食文化に貢献をしている。
チョモランマ:「この間、うまいつけ麺があるということで食べに行ったら、異常なサイズの大盛りが出てきて、とてもじゃないが食べ切れなかった。大盛りも普通サイズも全部同じ料金。オレは家畜じゃない、と叫んでやりたくなるような量と無駄だった。あれだったら、100g食べて足りない人には、もう50g足してあげたりすれば無駄にしなくてすむ。そんな、無駄な営業を繰り返す食文化が許せない。」
値段と相対的に割り出される満足度ではなく、人間が空腹を満たす量とは限られた量であり、その量を一定の値段で、満足度による指標のみを追求しようとするパスタ屋さんの話から、産地直送のその日の素材で作るメニューのない料理屋さん、地域で生産された農産物や水産物をその地域で消費することである地域生産地域消費の話まで、我々の食文化のあり方を考えるテーマと話題は尽きない。
ダニエル:「常に売り上げという数字に追われ、毎回の売り上げという期待に応えることができたチョモランマならば、自分で飲食店をいくらでもできるだろうに?」
チョモランマ:「しがないサラリーマンだからね。数字に追われるよね。」
ダニエル:「オレはそろそろ、この資本主義ルールから一抜けたと飛び出す人々がもっとたくさん現れても良いんじゃないかと思う。オレは来年から農業でもしながら自給自足の生活に切り替えるよ。人間の欲望のみを加速させ、欲望するだけの機械に成り下がったら人間お終いだよ。」
社会が生み出した欲望、人間が欲望を維持できなくった時に崩壊はやってくるものだ。
若かりし頃、ぼくらは全身全霊で自分を表現した。それはこの都市の中に埋もれつくされないぼくらの必死の抵抗だったのかもしれないし、自分の場所を探していたのかもしれない。チョモランマやその他、多くの仲間と笑顔に囲まれた日々は確かにあった。でも、その中に埋もれてるだけでは自己の成長はないと判断し、『死の都』からぼくは長い旅に出た。その後、15年ぶりに邂逅したチョモランマからその他の多くの仲間について語られた。
壊れたロボットや廃人のようになった人々の話を聞く度に、残念だと思った。
そう、輝きとは不思議なもので生命の発露そのものであるがゆえに、己を限ってしまったものから輝きは失せ果てる。そして、ただの欲望するだけの機械と成り下がった人々は、欲望という動力、エンジンを無くしたら、輝きが失せてしまうだけの弱い存在。
だから、欲望を無くしてもなお輝く「禅」をぼくは生活の根幹に提唱している。日本人は禅に帰るべきだ。そして、ぼくのかつての兄弟子はいつも呟いていた。
玉霊大仙:「日本の未来を見つめると、面白いものが見えてくる。自分の生活の糧を農業をしながら作り出し、残った時間を禅をして過ごす。そんな人々が多くなってきて、日本の未来はあくせくした資本主義競争社会とは様相を大きく変える。人々は都市を離れ分散しはじめる。ただ、インターネットを通じて多くの情報を取り出し、人々の教育は満ち足りたものになるだろう。」
ぼくも最近になって、そのヴィジョンが見えてきた。そして、2009年はそんな日本の未来を映し出す試金石の一年だったと思う。回復しない100年に一度と呼ばれ始めた不景気。もちろん、来年も回復の兆しはない。
一年前の2009年の予想でも自己の見解を述べた。
*青文字は2009年1月22日 (木)の記事。
まさに何が実態かわからない経済というシステムが崩壊し始めた。そして、今年はそれを決定的なものに裏告げるように経済の崩壊をカウントダウンするのを促す一年となるだろう。
9千円台から7千円台のもつれ合いは、しばらく続くだろう。動いても、6千円台のボトムから9,800円くらいがトップと考えてもよいだろう。刹那的に1万円台もあるのだろうが。
年初来高値のトップが10,767円で、年初来安値7,021円なので大体において正解だろう。半年以上が9千円台から7千円台のもつれ合いでした。後半の1万円台は予想以上に長く続いたかな。しかし、1万1千円台に上ることは一度も無かった。
そして、不景気だけではなく、都市の構造はその問題も露呈し始めた。
今後、人類が最も注意を払わなくてはいけないのは、ウィルスによる被害である。これは人類が出す結論でもあるのだろうが、そうなる前に我々は立ち止まるべきだ。束の間の安息な一年になることを願って!
季節インフルエンザが全て新型に変わっていたことから、今後の未来がよくわかった一年となった。
過激な広告や過剰な広告、つまり贅沢なイメージに対して消費者は嫌悪感を持ち始める一年となる。
今年は見事なまでの沈黙のクリスマスでした。クリスマスらしさのないクリスマスを今年初めて体感して、やっぱりいらないものだったんだと痛感しました。(笑)
来年の予測は気が向いたら書きますね。血なまぐさい一年になりそうです。特に、アメリカの傀儡国と中国の傀儡国同士が衝突するでしょう。
そんな生活も忘れて、人里離れた奥地に行きます。自分の修練を完成させたいから。綾部エコ村計画は、ブログで発表して以来、その場所にたくさんの業者が偽善のエコ村を掲げ、虫のように寄生し始めて、もう我々が行くのには酷な状態です。人が場所をダメにするのです。そのため、行く場所を変えました。
風水の看法に従えば、いくらでも良い場所は探せる。少し自然環境が厳しい場所に行くことにします。ただし、ブログでは発表しないことにします。そんな悪徳業者に利用されたくないから(笑)。ぼくと何人かがそこにお引越しするに当たり、そこにビジネスとかエコ村がどうとか何もなくて、というか何も必要がなくて。ただ、それぞれの意志があり、それはとりもなおさず、自分たちの輝きを求めて修練へと旅立つのです。15年前、一人の青年が家族にも思えた友人たちの前から姿を消して旅に出たように。
チョモランマ:「ホーリーはもう人間廃業の引きこもりのニートになっちゃったよ。」
ホーリーは全日本柔道選手権で準優勝し、推薦で大学まで行ったが、突然大学もやめて重度のうつ病になって、引きこもりのニートとなったと聞く。
15年間、人が変わるのには十分すぎる時間である。何と向かい合って生きたか知らないが、オレは絶対の答えを持っている自信が昔からあった。そして、周りの皆もそれを信じて依存してくれた。成果も出した。しかし、自分のため、自分を鍛えるためだけに、皆を捨てて旅に出るしかなかった。そんなエゴイストだったオレだが、今度は皆に手を差し伸べたい。それが皆の前から忽然と姿を消したオレの業だから。ただし、それは依存するのではダメなんだ。今度は一人一人が自覚を持たなくてはならない。
ダニエル:「オレが言えばついて来るかな?」
チョモランマ:「絶対ついていくよ。というか連れて行ってあげてよ。」
ダニエル:「また、皆が集まって、そこには何も無いかもしけないけれど、田畑に山と川がある。田んぼで無邪気に田植えをし、泥をかけ合うホーリーやチョモランマ。そこにはかつてあった昔の俺たちの笑顔そのものがあると思わないか?それだけで俺たちは十分幸せなんじゃないか?」
チョモランマ:「オレも自分の仕事を終えたら、やがてはそこに行くから。」
ダニエル:「よし。ホーリーは、また鍛え上げてオレのボディーガードに決定!(笑)」
ホーリーシット(Holly Shit)!お前は何を削った?そして、何を練り上げた?この甘えん坊ちゃんがぁ!ヽ(`△´)/
外側の敵は拳で退治できるが、自分の内側の敵を退治できないでいるお前には教育的指導が必要なようだ。これからは互いに拳で語るのではなく、心で語ろう。そうしないと、オレも捕まっちゃうし。|o|( |`皿´|)|o|
来年の新しい人生の門出に古き星たちとの会合をたくさん果たさねば。忙しくなりそうですな。約束の大地に辿り着くために。
そして、2010年から、マリエッタとピエロの唄は歌われるだろう。
「私に残された幸せは」
「私の憧れ、私の幻はよみがえる 」
“Gluck, das mir verblieb”
“Mein sehnen, mein wahnen”
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