この規模の地震は台湾での1999年9月21日以来ですが、このクラスの地震の厄介なところは、心がトラウマになり、揺れてもいないのに揺れた感覚がしばらく続くことです。
そして、地震当日のように電車も止まり、大きな地震を体感してしまった人たちは、少なからぬショックを受け、常に精神が過敏に働き、交感神経系優位の状態になり神経の消耗が激しく、時としてそれが、神経系統にダメージを残すことです。また、無意識の集合体とでもいうべき、集合無意識が記憶した恐怖からはなかなか心因的に抜け出しがたいことですね。
固定観念を裏切り続ける体感時間にして三分以上、実際の時間では、一分弱という走馬灯のように長く続いた時間意識の中で刻み付けられる恐怖があったことだと思います。
もう一つの、交感神経系優位の状態になった人々にとって最大の関心事、神経的な関心事でもある恐れは「余震」です。
写真は地震当日、24時間店を開けて電車がなくて帰れなくなったり非難した人を受け入れていた恵比寿ガーデンプレイスのスターバックス。
また、東北・関東一帯に及ぶこの「東北地方太平洋沖地震」に関して、現在流れているニュースなどの情報を前にして、この大惨事から人々が懸念を抱くのは、自分の住んでいる地域の安全でしょう。
この人口の密集した大都市、東京都に範囲を絞り、「余震」の危険性を見てみたい。
「余震で死者は出ないか?」など占的の範囲を広くすると、絞られずに正確な結果を得にくいので、私が住んでいる地域である東京を起点に考えました。
断易
東北地方太平洋沖地震の余震から、東京在住の人々は家に居て被害に遭わず、に生き延びるか?
世爻: 東京在住の人々
用神: 才(家)
宮卦: 震木
日晨: 乙丑 月建: 辛卯
才 戌土 × → 兄 寅木
官 申金 //
子 午火 ○ 応爻 → 才 戌土
兄 卯木 //
子 巳火 × → 才 辰土
才 未土 // 世爻
地震が起きた日に「今晩、東京都民が自宅で寝ても、余震から大丈夫か、生き延びるか?」と、断易を立てました。この日の夜は、地震慣れしていると言われる東京中の人が、かつてない規模の大きさ震度5を1分ほど経験し、目の前の現実が非現実に思える衝撃を体験したことだと思います。
さて、左図は東京基点の方位図(線は真北、西偏7度の磁北による八卦方位)です。
まず卦を立てて驚いたのが、余震の続く現状にピッタしの卦だったとことです。大地の坤土の上に震木がのかった六十四卦雷地豫です。
断易を立てた本人の状況をあらわす世爻は、内卦(下卦)にあり、坤卦であり、これは震源から見て南西であり、易を立てた人の位置を震源地から見ており、方位も坤の「南西」である。
また、変爻後の八卦は、六十四卦山水蒙であり、世爻が内卦にあるので、震災地を外卦(上卦)とし、外卦は艮卦であり、卦を立てている位置から見ると艮の北東となっている。また内卦には水を現す坎卦があらわれている。
変爻前後の外卦、内卦に卦を立てた場所と卦の対象となる震源地との位置関係を相互に内外と見ているのであり、坤卦(南西)が「地」を艮卦(北東)は「山」であり、どちらも土である大地を現し、非常に未来とのシンクロ率の高い卦を得たと言えるでしょう。
家を家財として五神「才」とする。また、家の中に居るということを前提に人間の安否も、「才」と見立ててる。「才」は初爻と上爻に現れており、初爻は世爻であり日晨の丑土から、沖されているが、上爻の戌土が月建の卯木と合していることから、短期的にはよろしくない。
しかし、長期的には問題が無いことを示唆しているので、これは余震が来て怖い目には遭うが命に別状はないと判断し、この内容は先に通信講座受講生限定の「風水山道フォーラム」で、地震当日の夜、家で寝ても大丈夫だと発表させてもらった。
生き延びるということを判断しなくてはならないので、五神の「子孫」の強弱を見る。
家で生き延びるかという関係は、家である「才」と生き延びることや幸運を意味した「子孫」の五神関係で現され、その顕著な関係は、二爻と四爻共に動爻「子孫」であり、それが家を現す「才」へと変爻していることで、外卦四爻と内卦二爻の変爻して現れた「才」の家であり、避難して外で過ごすも、自宅の内で過ごすのも安全だと判断した。
というのも、この二つの動爻は変爻した土をサポートし、スムーズな関係となっている。つまり、家の中で過ごし余震から生き延びることを示唆しているのである。
余談ですが、この上の写真は、今回の地震で衝撃を受けて曲がってしまった東京のシンボル、東京タワー。東京都民の心が、すっかり今回の大きな地震で折れた感じがする象徴である。それほど大きな衝撃を確実に人々に与えたのである。
さて、ここまでの判断で、家の中でも外でも安全であり、余震から「生き延びる」と判断。一月になる日晨丑土からの沖は、地震のショック及び余震時にすぐに外出できる服で寝たりする人が多いのでしょう、快適な睡眠ではないと解釈しました。
三つの十二支のうち二つが、四爻、上爻にあり、この両方の爻が動爻となっています。この時、四爻か上爻の変爻した十二支一つと四爻、上爻が三合になるとき、調和的な関係ができあがります。四爻か上爻、二つの動爻のうち上爻が戌土から変爻して寅木になり、四爻の午火と合わせて、三合火局をつくり、強い火を形成します。
上爻は、結果を表す応爻でもあり、火局は月建の卯木から長期的なサポートを受けており、応爻は非常に強くなり、三合の生合で、生き延びる幸運を意味する「子孫」は強くサポートされていることになり、「東京都民は余震による心配はない」と、判断いたしました。
昨日の12日夜に鍾進添老師より、安否を気遣う連絡を頂き、やっと繋がった電話に安堵してくださいました。また、上記のように断易を立てて安全と判断していますと告げたら、「何の卦を得た?」と、聞かれたので、ご報告すると。老師著の『霊禅易占』に書かれた雷地豫の部分を読みなさいと言われたので、読んで見ると!
『霊禅易占』P.128の雷地豫には、次のように書かれていた訳出したい。
「地に於いて雷動(雷が鳴り響くこと)が下る。大自然の現象は、
これを擬(なぞら)えて、即ち“地震”の現象で有り、
故に須らく“防震”の危機意識が有る。」
と、この卦を立てたときの私の心理である余震を恐れ備える「防震」の意識と、書かれており、改めて易卦の神妙さを思い知った気分であります。
また、鍾進添老師より、「大丈夫だよ。」と言われ、安心いたしました。今度は、都民の皆さまが安心してください。
また、変爻して現れる山水蒙についても気になるので、ありがたい鍾進添老師『霊禅易占』を引いてみる。既にこの卦は平地部がなくなって、山(艮)の麓に水(坎)が迫った様子が表れている卦であり現象をリアルにあらわしていると思いつつ見てみる、以下訳出。
「蒙とは、まさしく智慧が未開である。蒙昧で不明。
この占を得る最も重要な真意と仕事は、“啓蒙”
(啓蒙: 正しい知識を与え、合理的な考え方をするように教え導くこと)
への“充電”である。心を虚にして、“教育”を受け取ることである。」
今回の地震で懸念されているのは、原発の故障と、そこから漏れ既に被爆者が出ている状態。そして、原発が止まり何十万世帯に及ぶ大規模な停電である。そして、今は「電気」をあてにして暮らすこの現代社会と、危険な原発を使い電気に依存していくことは、正しく智慧がなく未開の状態であり、「充電」させるべきは電気ではなく、脱電気、脱原発であるように思われる。そして、そのような状態が真の智慧であり、我々は自ら積み上げ依存して原発の放射線漏れに怯える今こそ、知ったことがあるのではないだろうか。ついた智慧があるのではないだろうか?
「危険なもの(原発)に依存しない生活の構築」。そんな啓蒙思想(理性による思考の普遍性と不変性を主張する思想)が起きて、今回の賛辞を我々人類の教訓にする一歩として踏み出していける啓蒙となる天災であったと、我々はこの地震を通じて数万単位は行くであろう多くの人の死を無駄にせず前に進まなくてはならないのではないかと考えさせられた。
死んだ人たちの命を無駄にしないでほしい!
皆が犠牲者を思いやり、この犠牲を無駄にしないように、自然に逆らい危険な地域に住まうことをやめ、そして危険なものに依存しない理性を持てる正しい知識が多くの人に与えられ、学びが始まり、「啓蒙思想が巻き上がる起因となる悲しみの天災」だったと解釈できる未来を作りたい!
余談
「才」の初爻は世爻であり主体となる都民だが、日晨の丑土から、沖されており、大丈夫だと判断しましたが、余震で安眠できないくらいのものであり、何が起きるか楽しみにしていたら・・・。
気象庁が午前四時に一回、午前六時に二回「緊急地震速報」をケータイの特殊チャンネルをDocomoケータイ通じて流すので、バイブにしていても大音量のサイレン音が聞こえてきて「地震に備えてください」というスパムメッセージのいやがらせのせいで、その度に目が覚めた。全ての東京都民が味わった寝不足の夜だった。日晨丑に世爻丑が沖されるのは、やはり快適な眠りではないことだった。
この大音量警報は罪滅ぼしか?これを津波が来る前に流せよな!そしたら、もっと多くの人が助かったのに!
しかし気象庁は焦っているな。今回の地震による津波の警告もまともにしなかったからな。今になって焦っている。言い訳ばかりして計測器が31個壊れただと!?地震に備えたはずの計測器が壊れているのは言い訳にならない。その対策をする部署なのだから。今回の遺族の怒りは気象庁に向かう可能性大。
東北地方太平洋沖地震Ⅲ(放射線の漏れについて)も、もうすぐアップします。
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