昨日、台湾より戻って参りました。今年がもう間もなく終わろうとしている。書かなくてはいけないことがたくさんあったのだけれど、ついつい先送りしていたら、もう一年が終わりそう。
ということで、今年の書き漏らした記事を一気にダイジェストにしてみました。名付けて忘年会。
まず、書き漏らした重要記事の第一弾は、五術のお師匠様である鍾進添老師来日、初講演会(10月14日)があげられるでしょう。
主催者と通訳を務めさせていただきましたが、講演会用の資料翻訳を講演会の朝までデザイナーと共に続き、かなり大変でしたが、参加者に贈る素晴らしい翻訳テキストができたと思います。
「命運について」では、「四柱」「八字」についてであり、別称として「子平術」と呼ばれていますね。(或いは算命術)
中華圏においては、この子平術から沢山の諺が生まれ、説得力をもって今日でも語られています。
落地哭一聲,好歹命天生成。
生まれ落ちて産声をあげた時、好い運命、悪い運命は決定している。
萬事不由人計較,一生盡是命安排。
万事は人では計り知れず。一生の運命は尽く配されている。
有福呣免狂、無福呣免蹤。
福が有っても運命が思い通りにならないならば狂う(煩いが多くなる)。
福が無いため運命が思い通りにならずに東奔西走する。
そして、鍾進添老師の掲げる「命相合算」による子平術ということも、実に多くの皆さんが理解を示してくださいました。これも諺で有名ですね。
相由心生、相由心轉。
相は心から生じる。相は心から転じている。
つまり、人の考え方は自分の雰囲気や人相に反映され、人相は心の鏡である。邪悪なことを考えれば考えるほど、その顔は段々険しくなるものである。また、その逆も然り。この「心命」は八字命理をもって予知する事ができない部分である。だから、「相」が必要となるのである。
この講演会の大事な論点であった。次の内容にも多くの人が元気と勇気をもらったのではないでしょうか。
命運(fate)は一種の事実(fact)であり、現象(phenomenon)でもある。つまり、現状に随従するのではなく、
You can work out your own destiny.
あなたは自分の運命を切り開くことができる!
とする「立命」についても語られました。
また運命を読み解くエッセンスとして、古代人が注目した方法についても、説明されました。
窮則變、變則通
窮すれば則ち変ず、変ずれば則ち通ず。
大切なのは、窮と通の間にある「変」であるり、行き詰まると変化が生じ、変化を見極めていくと通じる途に行き当たるというのが、私は興味深かったです。
また、広くは独り歩きして言葉だけが先行しがちな「風水」についても第二部「風水世界」では、次のような諺も出てきて、実に日本で信じられているものと、中華圏で伝わっている「風水」という言葉の内容に、おどろおどろしく感じるかもしれませんが次のように諺で言われるほどに、この「風水」「命理」という言葉は重く受け止められているという文化差異についてもご理解いただけたのではないでしょうか。
醫理不精,害人性命
医学に精(くわ)しからざれば人の生命を害する。
命理不精,誤人前程
命理に精しからざれば人の前程(将来)を誤る。
地理不精,斷人財丁
風水に精しからざれば人の丁財(子孫と財産)を断つ。
一日で膨大な量を駆け抜ける講演会で質問まで受け付けたので、時間があっという間に流れた印象だけが残った素敵な講演会でした。私自身は通訳が追いつかなくなるほどの情報量が鍾進添老師の口からこぼれだし、かなりハードで燃え尽きました。
今になって振り返ると、「無事終わって良かった」というため息をホッとつけます。あの時は過呼吸だったのに。(笑)過去級の思い出って大事ですよね。( ´,_ゝ`)プッ
そう、今年はかなり精神的にも肉体的にもハードでした。さて、第二弾としては後人の育成です。
実は今年は世間で公開していないのですが、相当に内部生のためにテキストを用意して講座も開きました。
また何度もクライアントからの案件に一部の生徒たちを同行し目の前で私自身が試され続けるぶっつけ本番で即答を要求され続ける舞台に身を置いた。そう、すぐに自らの判断の正否と答えが明らかになる実地演習を数多く決行したのだ。
論だけではなく、たゆまない実の力こそが問われ続けるシーンで生きるということ。
それは幾つもの修羅場を越えてこそ自分に宿る結晶だから。
実践の中に答えがあると、探し求めて探求することは決して楽なことばかりではない。
だけれど、生きていることで広がる探求をやめたくない。
素敵な仲間たちとこのブログの読者に捧ぐ!
良い年越しを!来年も素敵な学びと実践の日々でありますように!
今年一年、台湾の兄弟子を始め鍾進添老師ご夫妻にはお世話になりました。
ありがとうございました!
今年の台湾茶は収穫量が激減して味に与えた影響も甚大ですが、梅山高山茶はアタリ年でした。
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