第三回となる『玄空飛星派風水大全』の攻略方法の続きです。
玄空飛星の専門書であり、全ページフルカラーで648ページの本書使用方法マニュアルの第三話になります。
本書『玄空飛星派風水大全』を攻略するにあたって、各章の特徴とともに、読者のレベルに合わせた学習の方法となる攻略法を各章ごとに提案してみたいと思います。
これまで第3章までのトピックについて言及してきました。この第4章からはここまで習った基礎とその原理を応用していく段階です。言わば3章までが骨ならば、この第4章は肉となる大事な章です。
1 双星加会(山星と向星)
2 四大局─玄空地理(巒頭)と飛星の結合への理解
3 格局(かっきょく)─各飛星・起星チャートの分類とその内容の理解
4 城門/城門訣─収気口(玄関)の吉凶への理解
5 排龍訣―坐向を選ぶ方法への理解
6 八宮水法─飛星派の水法
7 男女命宮─命宮と玄空飛星
1 双星加会(山星と向星)
八方位に区分けされた空間内の一つの方位・空間の使用方法の動静により、その用途を動的な「向星」として活性化して使用するか、或いは静的な「山星」として沈静化して使用するか。意にかなった生活空間をクリエイトするために、どういったエネルギーの質(丁財)を享受するかは、山向飛星の用い方に問われています。
つまり、ある特定「空間」で過ごす「時間」が「人間」にどう影響するかを考究した玄空飛星において、「空間」を適切な「用途」に合わせて使用することで「趨吉避凶」(凶を避け吉に赴くこと)の生活を営むことを可能とするわけです。
「人間」が、ある特定の「空間」で過ごす「時間」という三つの関係性から成り立つ因果関係読み解く理論が、風水の「理気」であり、玄空飛星の根幹であるということを常に念頭に置かなければいけません。
例えば、ある特定「空間」を向星の用途である動的に使用し向星を活性化させて使用したとしましょう。しかし、ここで見落とすことができないのが、その特定空間には静的に使用をしてはいない山星の要素というものを見落とすことができません。その見落とすことができない山向星の関係性というものが「双星加会」の解釈でもあります。また玄空飛星が「陰陽学」と呼ばれる所以でもあります。
2 四大局─玄空地理(巒頭)と飛星の結合への理解
本章では「玄空地理挨星」について詳細解説をしています。三元派の特徴である「理気から巒頭を看る」方法論においも、巒頭の知識として必要最低限は押さえておきたいところです。
拙著『風水住宅図鑑』でこれまでに巒頭(形家)の陽宅の看法を詳細なイラストともに解説してきましたが、本書では玄空飛星派の理気と巒頭を合わせる上での注意点なども盛り込み、取り上げています。
6 八宮水法─飛星派の水法
「水法」と言えば三合派のお家芸ですが、飛星派にも水法があります。それがこの「八宮水法」です。「八宮水法」は『地理玄龍経』からも見出せ、その論は全部は説かれていないですが、本書はその未完の部分を追求し、より完全なものとして世に問いました。
皆さんの実践による成果や報告を収集し、その象意などの研究も引き続き研究していきたいところです。
【第4章攻略法】
■初学者
まず、第三章がしっかりと理解できているかが問われます。「格局」「城門/城門訣」「排龍訣」といった技法は一覧表で見てすぐわかることだと思いますが、その各技法の内容や使用方法を第七章のトピックを見ながらケースに触れていくのもありだと思います。
■玄空飛星学習者
巒頭と理気を合わせるこの意義について詳しく説いている章でもあります。注意深く、地理挨星についての理解を深めましょう。
第5章 玄空飛星派の擇日
1 飛星派擇日─年月家凶神
2 飛星派擇日─月家凶神
2 飛星派擇日─日家凶神
過去の飛星派の系譜の風水師たちが実践で頻繁に使用していた擇日を抽出して集めています。擇日において最も大事なのは、「趨吉避凶」であり、本章では危険な「方位・時間」を割り出すことにフォーカスしています。特に擇日で注意しなくてはいけないのは、陽宅における「動土」です(陰宅は破土)。
ある日、ある時期に始まった近所の道路工事や新築工事或いは解体作業といった土を振動させ動かしていると見されるのが「動土」です。この「動土」にまつわる周辺環境の変化によって、とんでもない方災をもたらすということは往々にしてあることであり、その背景には「動土」を忌む方位と時間の作用が潜んでいることが多々あります。
どんな風水を施した住宅であろうとも、この「動土」をしてはいけない時間の凶方位からの災いは免れがたいものです。それは本書でも実例として述べていますので、ぜひご一読ください(P.331)。
第6章 玄空飛星派の風水改善方法
1 山星・向星による室内レイアウト
2 玄空制化法
3 化煞方法
4 玄空飛星の玄関造作法
鐘義明先生の飛星派改善方法をはじめ、有用な飛星派の改善方法を説明しています。特に玄関造作法は、一軒家でしか用いることができませんが、私の経験から非常に有効な方法です。厳密には水法と合わせてみることが理想ですが、それはまた書をあらためて詳しく書きたい次第です。
【第6章攻略法】
■初学者
改善原理は生出・生入・剋出・剋入・比和という五行の生剋に由来します。五行の関係、そして五行によって世界を見る世界観を養いましょう。
■玄空飛星学習者
改善の根本は飛星の「用途」であり、いかに適切な用途での生活空間を創出できるかが問われ、また改善のためのアドバイスとなります。私は風水グッズやアイテムを極力使用しない主義です。八運にあって、使用するとしても「六帝古銭」「銅風鈴」や、二束三文の「植物」、活性化を促すものとして用途に合わせた「日常品」くらいなものです。「六帝古銭」は五円玉を六枚使用し30円で作成できますし、銅風鈴は金属音がするものならば何でもいいわけです。
但し、人が不快に感じる音というものはただの騒音でしかありません。近所迷惑になることはやめましょう。避けられない凶方位に対しての改善は必須となりますので、正しい「用途」としての山向飛星の配合というものを頭の中で組み立てていく作業に慣れましょう。
第7章 鑑定の実例
第7章の鑑定の実例となる21ケースは、なかなか、この部分だけでも読みごたえがあると思います。玄空飛星学習者で腕におぼえがある人たちはここから読んでもらいたいのですが、読み進めていく過程で「あれ、何か私の知っている玄空飛星と違うかも」などと思ったら、第一章からリスタートしましょう。
腕におぼえがあるのではなくて、ただ単に間違えていたことを習っておぼえていたり、執拗に習ったものに固執していて、後で遠吠えにならないようにしましょう。
「流派が違う」とか、そんな後付けの言い訳を被害者に聞かせるのが風水ではなくて、「間違いは間違い」だと改めて知るケースもあることでしょう。
そんな時は、改めて謙虚になって一章からちゃんと棒読みではなくて、学習することをお勧めします。間違えた風水だと、一生を棒に振ることになるかもしれませんので。(笑)
第8章 玄空飛星派の源流
第8章の玄空飛星派の源流は、玄空飛星だけではなく、奇門遁甲も理解していないと読みづらい部分もあるかもしれません。
読み物として読み流してもらって構いません。奇門遁甲についての解説本は、またの機会に詳しく執筆したい次第です。
さて、三回に分けて攻略法を説明してきましたが、もっとディープな攻略法に関して発表が近日中にありますので、乞うご期待!
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