今日は、レイモンド・ロー先生の2009年度版「アルマナック(Almanac:開運暦)」を日本で発売するにあたり、S出版社との日程調整の打ち合わせで、神保町に行く。
11月10日までにロー先生に書き上げていただいても、翻訳で5日間、ライティング、構成を5日間、デザイン装丁を決めて、どんなに遅れても、25日までに提出しなければ、年内の販売は不可能とのこと。
編集長を含めた一同、四人が唸る。「う~ん、間に合わないかもしれない。」。企画が通り、間に合わなかった時は、誰かが始末書を書かなくてはいけないのだろう。今、その手前にいるのだ。
もちろん、この会社の社員ではないため、始末書という恐怖を知らぬヤツが一人、緊迫した空気の中、いつものように騒ぐ。ヽ(`◇´ )
ダニエル:「やりましょうよ!4日間以内にライティングも入れて、完成度の高い翻訳を終
えます。」
一日ズレたら、タイムアウトの厳しい選択に誰もが溜息と躊躇を見せる。緊迫した空気が流れる中、ダニエルは軽快にロー先生の楽しいアルマナックについて謳い続ける。
皆がマジマジと2008年度版の直訳である草稿について意見する。
誰かが、2008年1月1日の運が良くなることの項目に注目した。その欄に「家やマンションの取り壊し作業」とある。
一同が考え始めた。日本で正月に家やマンションを壊す人がいるのだろうか?どう切り替えして良いわからなくなったダニエルは、とっさに、「アルカイダの方々とか」と言おうと思ったが、今日二度ほど快心の爆弾ジョークが不発で終わっていたダニエルは、黙っておいた。(。→ˇ艸←)
それよりも、ダニエルは1月2日の運が良くなることの欄にある「お葬式」というのをじっと見つめていた。(;◔ิд◔ิ) !!!
改めてこのアルマナックを見つめると、常人には考え及ばない世界が展開されていることに気づいた。もちろん、日本の正月と日程が異なる旧正月を踏まえてのことなのだが、直訳として日本文化の行事と照らしあわせると著しい文化差異があることは否めない。
ダニエル:「沢山の文化差異がありますが、一つ一つ日本の文化概念にあった言葉に直
すライティングを入れて行くつもりです。」
風水が文化として根付いている香港では、生きている人間が「お墓」と係わるのはとても大切なことのため、行事の中にはお墓に関する項目も多い。
思えば、核家族化し、都会での生活に慣れきった人々が、どのくらい先祖や大事な人のお墓参りに、きちんと定期的に行けているのだろうか?今は、歴史の不在となった大事な先祖や人々に対して、ご挨拶しに行くことが、忙しいという理由の彼方に忘却されてはいないのだろうか?
こういった民衆に根付く、縁起の良し悪しを左右するアルマナック(Almanac)と呼ばれる風水に関係した「開運暦」が普及することによって、古きアジア人の心、先祖崇拝や人間の生死にまつわる正しい祭儀のあり方が、重んじられるようになることを願う。アルマナックとは民衆に指し示す縁起の吉凶を通じた道徳教育そのものでもあるのだから。
そういった意味において、こういった古きアジア人の心を残すアルマナックが民衆を通じて、社会に普及するのも良いことだと、1月4日の運が良くなること「お墓を掘る」という項目を見つめながらダニエルは考えていた。(;◔ิд◔ิ) !!!
しかし、日程調整に失敗した時、この4人の誰かのお墓が掘られてしまうという恐怖は否めない。(´Д⊂グスン
思えば、オレに守るものと言ったら、大事に養壷(ヤンフー)している茶壷くらいな物だが、皆は違うのだろう。
これが出版されるか否かは、日程調整次第となった。願うことならば、この縁起が良い日と悪い日を世界のレイモンド・ローの日本語版アルマナックと共に見つめてみたいたと思う。
このアルマナックと呼ばれる古代人の縁起観を通じて、現代における日本社会に良い影響をもたらすと信じているから。ヽ(-"-;)南無南無。。。南華。
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