東電は今回の津波が推定14メートルで、設計時に想定した5メートルを大きく超えて、冷却装置はごそっと津波でさらわれたのだ。そして炉心の損傷につながるような 過酷事故(シビアアクシデント)と、やっと認めた。多分、皆そんなことだろうと知っていたけれどね。
人類が克服できると信じていた防波堤が破られたのが今回の地震の真相なのでは無いだろうか。それは、自然を支配したと過信した人類心の防波堤が打ち砕かれた瞬間でもあった。この写真 「日本一の防潮堤」が物語っているのではないだろうか。
「今後、どうやって津波を防いだらいいのか」。住民たちはぼうぜんとしているという。
ここで我々は自然の脅威の前にただ怯えるだけではなく、前に進まなくてはならない。この喪失感で満たされた空虚、絶望を背負って前に進まなくてはならないのだ。
そのために、我々は「経験則と共に進化する」という武器を忘れてはならない。日本一の防波堤でも、防ぎきれなかった。そして、日本一の防波堤は何故日本一であったのか?
それは1896年(明治29年)6月15日午後7時32分30秒に発生した、岩手県上閉伊郡釜石町(現・釜石市)の東方沖200km(北緯39.5度、東経144度)を震源とする地震。M8.2~8.5という巨大地震で、明治三陸地震と呼ばれる。この地震後の津波は、本州観測史上最高の波高38.2mを記録し、死者2万1915名を出した。日本一の防波堤は10mで、どうやって、明治三陸沖地震クラスが発生したら、防ぐつもりだったのか?
問題は、この地域に人が住んでいけないと言うリスク管理ができていなかったことなのでは無いだろうか?
それが今回の東北地方太平洋沖地震による死亡・行方不明者が「明治三陸」と同規模 であることが物語っている。
明治三陸沖地震震源:北緯39.5度・東経144度
東北地方太平洋沖地震震源:北緯38.6度・東経142.5度
日本に根付いた理気だけ見る風水では、このようなその土地が持つ周辺環境のリスク管理を含めた地理的条件(巒頭)を見ないだけに残念な結果に思う。
今後どうやって津波を防ぐかと考えるのではなく、この地域に住まないという事が正解なのでは無いだろうか。
何故、人は自然の力に逆らおうとするのか。共存し、調和を求めるのならば、三陸のリアス式海岸沿は人は住んではいけない地帯だろう。
そして何より、今回の一連の危機と惨状の背景には過去の「経験則と共に進化する」が活かされていなかったのが残念でならない。
そして、過去の経験則から学べていなかったことは、今回の地震、津波、そして緊張と危機意識を加速させた原発事故にも同じことが言えるのではないだろうか。
私達はスリーマイル島、チェルノブイリ原発事故と被害の実態から一体何を見て学んできたのだろうか?
この賢者が危惧したとおりの結果となって現れた。原子炉時限爆弾 大地震におびえる日本列島 (広瀬隆著)
「原発がクリーンエネルギーとして脚光を浴びるなか、世界各地で続発する大地震。いま日本を巨大地震が襲えば、原発はメルトダウンという最悪の事故を引き起こし、首都圏崩壊、日本全土が廃墟と化すおそれが高い。」(2010年08月刊行) 最早、この警告は実現してしまったのだ。
ニュースの深層:出演/広瀬隆(1)
ニュースの深層:出演/広瀬隆(2)
ニュースの深層:出演/広瀬隆(3)
原発Nチャンネル5・地震と原発(2-1)広瀬隆
原発Nチャンネル5・地震と原発(2-2)広瀬隆
この東電の過酷事故と称する福島原発の被害よって、福島県の農畜産物が受ける被害と、人々に植え付けられたイメージは、何年、何十年と継続するのだろう。既に福島、茨城の農畜産物から暫定規制値を超える放射性ヨウ素が出たことは周知の事実であり、福島原発の冷却と修理だけでは終わらない。根強い被害は福島県の産業を崩壊させることになるのは言うまでも無いことである。農畜産物に放射性物質が検出されたことにより、福島の避難農家苦悩が、始まるのだ。
そして、その放射線漏れによる被害は福島を中心として東北、関東全域における畜産物、水道水も既に及んでいる。
水道水から放射性物質、飲用控えるよう要請 福島県飯舘村で基準の3倍
海外の輸出に関しても、恐怖を与え続けている。日本産ソラ豆に微量の放射性物質 台湾、人体に影響なし
そして、一番今後懸念されるのは、長期的な観点から見た場合の生体に対する被害である、事故後の放射線被曝とがんや白血病との因果関係を直接的に証明する手段はなく、これはチェルノブイリ原子力発電所事故の時も、その後遺症としての被害は、有耶無耶にされている。
だが、2000年4月26日のチェルノブイリ原子力発電所事故の14周年追悼式典での発表によると、ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡し、ウクライナ国内(人口5千万人)の国内被曝者総数342.7万人の内、作業員は86.9%が病気に罹っている。
福島の汚染の程度や期間がどのようなものになるのか、東電と政府が何も発表しないので、現時点ではわかりません。大切なことは、今後きちんと継続的な測定をおこない、どのくらい危険かを把握することです。
そのためにも、客観的な情報を落ち着いて吟味することが求められている。食品や水の残留放射能、ヨウ素-131(131I) が気になる。
空気の汚染については放射線の計測機器である、ガイガーカウンターを早く手に入れたいが、国内どこも売り切れ状態で、入荷待ち。
そして、体内被曝について全く考慮されもいなし、知識が不足していると思うので、東大病院放射線治療チームをご参照ください。
健康被害の生じ方については、被曝すると、人体に何が起きるのか?を参照のこと。
また群集心理の危機を煽る情報が多いので、 東北地方太平洋沖地震に伴い発生した原子力発電所被害に関する放射能分野の基礎知識 をも、きっちりと参照してください。皆さんが、自分で正しい情報分析できるように、ここでは多くの有用な情報を提供することに努めています
あと低線量放射線の生物への影響についても一読の価値ありです。
本日で22日となり、地震から10日以上が過ぎた。余震で怯える東北・関東エリアにあって、自分の居住エリアの東京における余震による被害及び放射線による被曝は半年単位で考えて無いだろうと断易による見解を述べてきた。また、冷却は成功するとも見解を立てた。ここまで易で述べた見解に何も間違いは無いのは読者の知るとおりである。
が、易による死角となるののは、余震ではなく危惧されるべき新しい地震です。
そして、放射線による食物の汚染(とりわけお魚)による内部被爆または体内被曝と呼ばれる女性の妊娠出産に与える深刻な影響、更に数年、数十年後に癌や白血病などを発症させる要因となる目に見えない放射線による後遺症であり、因果関係の立証が難しい被害である。恐ろしいことに、その様な被害の場合は科学的にも実証するのが難しいのである。
上図は米国ハンフォード原子力施設従事者の疫学調査 より転載。
今後の地震について
さて、今回の地震についしての真相究明は、気象庁から津波の警報が出なかったことなど、様々な落ち度共に、明治三陸地震から「経験則と共に進化する」ことができていなかったことを今回指摘した通りである。
パート1でも述べたが、地震による深刻な津波が想定される三陸海岸において、三陸沖における地震は、9日から異常な頻度で始まっていた。
下図が左上から3月8日、下段の右下の3月13日までの地震の震源地の分布図。
順番にクリックするとわかりますが、3月8日の時点では異変は見られなかったが、9日、10日と危険度は増し、そして11日へと到った。
この三陸沖が日本一の堤防の上に胡坐をかけないエリアであったことは言うまでも無いし、今回の東北地方太平洋沖地震後も気象庁は津波警報を出さなかった。ここが津波を想定しなくて良いエリアなのだろうか。
全てが間違っている!
そして、22日の現時点でどのような状態になっているのか、左図のプレートの位置と動きに注意して、地震の発生を追ってみたい。そう、東北・関東は毎日がジェットコースターに乗った日々を過ごしているのだから。この止まらないプレートの異変に気づくべきだと思う。
3月19日は31回地震が発生。
3月20日は23回地震が発生。
3月21日は28回地震が発生。
地震が多い日本でも、3月9日から異常な事態に陥っているのは、左の2001年から2010年までの10年間の東京二十三区から観測された地震の回数である。年間平均192回である、つまり一ヶ月平均に16回ということになる。どうでしょうか?今、ここ10年間の平均値をとった一ヶ月分の回数を上回る地震が毎日発生し、観測されているこの状態を誰も疑問に思わないのだろうか?
今、観測されている異常な回数の地震は、
北米プレートがユーラシアプレートと接する新潟・長野・愛知
北米プレートがフィリピン海プレートと接する静岡・東京
北米プレートが太平洋プレートと接するのが三陸沖、茨城沖となる。
日本観測史上最大の M9.0 を記録したこの東北地方太平洋沖地震は、三陸沖から茨城県沖までの南北 500 km 、東西 200 km の震源域で、最大滑り量約 20 m の規模で3つの断層が極めて短時間に連動して破壊されたことにより超巨大地震となったとされる。
そして、余震も多数有るが、全く関係ない東海地震(駿河湾内に発生する海溝型地震)地区の静岡でも新しい地震が起きていることに注目しなくてはならないでしょう。更にスーパームーンの3月19日には、M6.1が茨城県北部の陸地で起きている。
日本列島そのものは、ユーラシアプレートと北米プレートに乗っていて、これらは太平洋プレートにより東から、フィリピン海プレートにより南から押され、太平洋プレートとフィリピン海プレートは海溝やトラフをつくって潜り込んでいる。こうして、日本は3つのプレートが1カ所で接する三重点(トリプルジャンクション)が近くに2つもあるという、極めて複雑な様子を示している。
糸魚川-静岡構造線はユーラシアプレートと北米プレートの境界と考えられるようになってきた(上図を参照)。これに従うと、西南日本はユーラシアプレートに、東北日本は北米プレートに乗っている。そして、明らかなる東北日本が乗っているは北米プレートの活発な動きが、どのような結末をもたらすか、非常に気になる。
何も無いまま収束してくれることを祈っております。
風水と地球科学
プレートが移動するという考え方をプレートテクトニクスといい前回説明したとおりです。
プレートがゆっくり移動していることにより、 ハワイを乗せた太平洋プレートは、北西に向かって1年間に約8~9cmずつ日本に近づいており、最終的には日本海溝に沈み込んでいきます。そのペースで考えると、6000kmを移動するには、 7~8千万年で日本の側に来ます 。
マントルに乗って動く万年単位のプレートよりもっと小さい規模の地殻上の起伏、更にその形勢に着目するのが地理風水なのです。大きいものがより長い時間をかけて変化するように、小さい規模の地形の変化をより短い時間で現れる自然界における変化する現象と考えるのです。
しかし、必ず大きな時間軸での変化もやって来ます。いま、尋常では無い回数の地震を毎日更新する日本列島は、この大きな時間軸による変化の部分にいるのだと言えるでしょう。
プレートを風水における「龍」と見立てる人がいますが、人間の生きている時間のより良い住環境、人間が自然環境に調和した生き方を説く風水では、時間の単位を重んじます。1千万年単位の時間軸で家を建てる人はいません。
そういった意味でプレートテクトニクスと地震についてのリスク管理を行う具体的な対象として、プレートテクトニクスをリスク管理の判断要素として考慮はしても、マントルによって動く地球の表面を覆う、十数枚の厚さ100kmほどの岩盤を龍と見立てることはしません。
人間が生きている時間単位として最低でも20年単位での危機回避のための場所であるということを前提に風水では論を組み立てています。
そのため、風水による土地選び(地理風水、巒頭)、そこからの家作り(陽宅風水)において、何万年後のカタストロフィを考慮する必要性は有りません。そこまで考慮したら、先ほど述べたようにハワイは最終的には日本海溝に沈むと言っているようなものです。
人が生きている寿命の範囲を想定する天時と、地利として危険の少ない土地を選ぶことで、人が調和を求める人和があり、三者の調和こそが風水なのですから。
風水では、最低でも20年単位での、その土地における地震や津波を想定した安全性を見極め土地を選ぶことは、とりわけ大事だと言えるでしょう。そこには、明治三陸沖、今回の東北地方太平洋沖のように明らかな、リスクが付きまとう土地があります。そこに不自然な高さの防波堤があったように。そういったリスクがある場所を地理風水では人が住んでよい場所とは考えません。
そこには、今回の地震に見られるように危機管理が大事なことは言うまでもありません。そして、今後は原発の安全神話の崩壊と共に、風水の判断においても原発があるエリアを注意深く避けなくてはならなくなりました。「経験則と共に進化する」のが風水なのですから。
そして、家の間取りの上の方位を気にする家相(理気)よりも、住む場所そのものの土地選びをする地理風水の重大さを多くの人が認識しなくてはならない。
今、執筆している『風水の住んで良い場所、悪い場所』では、地理風水による日本全国の土地選びから、各地域の20年単位で想定されるリスクなどを含み、日本全国各地域の危険度マップなどを現し、今回のように震災・津波・原発事故などの未曾有の被害を未来で出さないように、安全な土地に住まうとはどういうことかを地理風水における危機管理を基礎、前提として安全な場所を紹介したい。
多くの人が未来の危険を回避できるように、この本を仕上げたいと強く思います。
余談
そろそろ、本気で国民は考えなくてはならないと思う。
嘘で固めた「原発の必要性」についてを。
追伸
是非、多くの人に見てもらいたい『100,000年後の安全』 。都内で4月2日から上映されます。
リスクの管理を考えれば、本気でもう東京に住みたくないと思い始めた今日この頃。ここ数年取り組んできた「村づくり計画」に基づき、早い段階での引越しを真剣に考えています。
政府はすぐに放射性物質が農産物や水から検出されても、、「人体に影響を及ぼすことはない」「安全基準値以下」と言います。通常の何倍の量でもです。
ところが風水の求めるものは、安全基準値ではありません。安全基準値よりももっと安全で本来有った自然との対話を試みるのが風水の根本であります。だからこそ、安全基準値と比較するのではなく、より安全、より自然な環境を求める、風水の価値基準に従えば、その様な放射線が通常よりも多く検出される不自然な場所に住みたくないと思うのは当然の成り行きでしょう。
この不自然を作り出した原発もまた、人間の手によって作られたものであり、ここに、天地人、三者の調和が如何に難しいかを見出してしまう。一部の人が大衆を欺き、大地を穢しているのだから。前福島県知事・佐藤栄作久による電話インタビュー を聞けばわかる。
余談2
初ガツオは食べれても6月から7月は東北、8月から9月に北海道南部沖まで北上し、10から11月に産卵するため南の海へと戻っていく、戻りガツオは、もう何年も食べれないかもしれないと思った。海水からヨウ素131検出、安全基準の127倍 のリスクと化したからだ。
余談3
野菜に使われる農薬の安全基準値は定められており、その基準値内では安全とされますが、もっと安全とされる無農薬野菜や有機野菜は人気です。
もう東京からはこの「もっと安全」が消えてしまいました。
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