昨年の11月に、ムー 2013年 02月号 の記事ということで2013年の年間予測なるものを執筆させていただきました。
なかなか、質問項目も具体的であり、こちらもかなり的確に答えなくてはいけないので、いろいろな術理の上からの判断を述べたわけです。
この年間予測は、記事を興味深く読む人たちの好奇心を満たし、読んだ人たちにとってのアドバイスになるような解答を求められる質問項目が多かったです。
例えば、どういう災害がどこで起こるかなどの次のような質問は多くの人達にとって、もしも予測できる技術があるのならば、知りたいところではないでしょうか。
地震以外で、日本人が注意すべき自然災害は?
台風、豪雨、竜巻、寒波、熱波などによる被害はあるか?
私はこの質問の中の一つとして、次のように答えました。
72年の周期をもち、言わば72年ごとの繰り返しを説明する太乙神数(たいおつしんすう)の2013年に該当する
「陽遁四十二局」について書かれた古典には、2011年に東北で起きた福島第一原子力発電所事故と同じ内容を示唆し、
しかも同じ東北方位からの災いを指し示す記述があるため、日本でまた原子力発電所事故が起きる可能性を無視できない。
と。
実はこれは今月の3月18日に起きた社会問題と一致します。
既にこの事故が収束し、大した被害もなく一段落したので、述べさせて頂きますと
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震による「地震動」と「津波」の影響により発生した福島第一原子力発電所事故は、炉心溶融など一連の放射性物質の放出を伴った原子力事故であり、その原因は外部電源の消失にあった。
その後、東電側による謝罪と彼らが誓った再発防止の努力の結果を社会がまだ認知するには至っていない矢先だったが、東電がこれだけの事故を起こし、その後は企業努力をしていなかったとは思わない。
しかし、何と、これだけの問題を引き起こし、どれほど叩かれ、どれほどの謝罪を繰り返したかもう定かではない東電さんが、またやってしまいました。
東電が多分一番注意をしていたのは、使用済み核燃料プールが冷却できなくなる事態を招かないためにも、福島第1原発で電源の消失だけはあったてはならないことであり、一番管理体制に注意をしていた(はずな)のではないだろうか!?
にもかかわらず、それは起きた。
毎日新聞 2013年03月19日 福島第1原発停電:周辺自治体から不安と困惑の声
福島第1原発停電:「いつ復旧するのか」
毎日新聞 2013年03月20日 福島第1原発停電:「あってはならぬ事故」
東洋経済 2013年03月21日 原因はネズミ?東電・福島原発の停電
産経新聞 2013年03月22日 小動物、巨大システム“食う” 東電側が初謝罪
このように時系列で追っていくと、実はここ数日、一歩間違えば大惨事になりかねない危機に、日本が晒されていたのは、ご覧のとおりだ。
しかも、福島第1原発で停電発生により、燃料貯蔵プールの冷却装置などを最大で約29時間停止させ、社会を混乱と不安に陥れたこの事故は、原因不明で調査中だったが、18日以来の4日ぶりに発表された内容が、左のネズミの魚拓入の写真だった。
「これ(ネズミ)かもしれません。」(これから、もうしません)
では、これにて閉会 ご拝聴ありがとうございました。
と、いつもの東電の必勝パターンで終わったが、こんな小動物が原発の心臓部に入り込んでしまう管理体制はありなのか?と、ふと疑問に思う。
人間で例えて、心筋梗塞で考えると、「冠動脈の血流量減少が、「何らかの要因」によって狭窄(きょうさく)を起こしたんですね。次から注意しましょう。」で、終わり、何らかの原因は調査しないの?また、こういうこと起きたらどうするの?
と、なんとも後味の悪い展開であった。
更に、これが何度も言うように、311による原発事故の原因である外部電力の消失に続き、一番注意していた問題が今回起きた事故の原因なのである。
一番注意を必要とする使用済み核燃料プールの冷却とそれに伴う電源の安全管理体制が必要不可欠なのであり、何重にも対策と厳重な管理体制になければいけないはずの場所で、何故、こんなにも大きいネズミが入り込む余地などがあったのだろうか?
のです!って、いう説明にしか思えない。(笑)
このような説明では、まるでネズミが電気を盗もうとして、「チューチュー電線をかじったよ」と、言っているようなものであり、
と、説明しているようなものであり、ある意味、こんな説明でお茶を濁して終わらせるのが社会的な責任の所在の究明ならば、東電が社会(猫)噛み付くネズミなのである。この人たちが今後も、人の命にかかわるリスクを管理できるとは思えないし、原因の徹底究明もしなければ、今後も人の命の救命もできないのだろう。
もう、旧ソのチェルノブイリより事態は混迷化しているのであり、この窮鼠によって、更に事態が収拾がつかなくなっていたら、どう責任をとるつもりだったのだろうか?
正しく、この事故が「チュウ意、一秒けが一生」の大惨事につながるところだったのである!
寧ろ、そのネズミの黒焦げの死体の写真を公開するよりも(一歩間違えれば我々が黒焦げ状態)、ネズミが「本当」(かなり怪しい)に原因ならば、どういう経路でそのネズミが侵入し、それに対して次からはどういった対策、例えば、空調ダクトに鉄の網を張るなど、そういった具体的な今後の対策と安全管理が知りたいのであり、事故が起きてから一生懸命FAX(もう今時やめてください!)を関係者にだけ流すその姿勢と、管理体制にこそ問題があげられるのではないだろうか。
東電からのファクスで今回の事態を知り・・・
もう、我々は見たくはないのである。 こんな東電のお家芸と、その繰り返しには、もううんざりなのである。とりわけ、周辺に住む福島の人達は、このFAXが来る度に、心臓にかかる負担は尋常ではないのではないだろうか。しかも住人よりも、一部の関係者にこのFAXはいつも流されるだけ。
こんなのは盗伝だけ!
ちなみに、中国語でFAXは「傳真」(伝真)と書きます。東電にはちゃんと「真実」を伝えてもらいたいものです。
モダンな余談パート1
ちなみに余談であるが、これまで高価で不透明な接待費を垂れ流しにしてきた(であろう)東電が全くといっていいほど祝うことができなかった行事として、東電の会社設立60周年記念があげられるだろう。そう、東電の設立は1951年(辛卯年)5月1日である。そして、東電は会社設立60周年を祝うまでもなく、2011年(辛卯年)3月11日に福島第一原子力発電所事故が発生。株価は創業前のゼロに逆戻りするかのように最安値を毎日更新。
まあ、こんな事故の最中で、誰もが存続しなくていいと思っている企業の設立60周年記念なんてできないよね。
人間でも、60歳になれば還暦のお祝いをし、60という象徴を重んじます。この60年の周期は、中華の形而上学では60年の周期による繰り返し(六十甲子)を重んじ、東洋社会の暦として干支(十干と十二支の組み合わせである六十甲子)が一巡し、起算点となった年の干支に戻ることを意味しています。そのため、還暦は本卦還りとも呼ばれます。
東電の本卦還りは、見事に311の衝撃で吹き飛び、会社も株価も創業前のゼロちかくに吹き飛びそうな状態になったのが、奇しくも、東電の本卦還りだった。
モダンな余談パート2
奇特な還暦を迎えた東電だが、企業理念とこれまでの六十年という企業の道のりのあゆみにこそ問題の根本が隠れている気がする。
東電と同じく還暦を迎えた企業としてTAMRON は、どうだたっかを比較してみたい。2010年に60周年を迎えたTAMRON は企業が60年存続できたことをまず応援してくれた皆さんに感謝し、そして感謝の意味を形にして、60周年記念モデルを発表している。
今まで、レンズといえば、キャノンか、ニコンかなと思ってきただけに、タムロンというと、「オムロン!?」みたいな印象があったが、この60周年モデルのSP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD は秀逸なレンズとして、定評がある。
この60周年モデルの高性能300mmズームレンズのお値段はなんと!¥35,499 である。信じられん。。。
このTAMRON社の300mmズームレンズは、キャノンの純正品のEF70-300mm F4-5.6L IS USM
レンズと較べ、性能がさして変わらない(AFが若干遅い位の差)と評価されているのである。ちなみに、このキャノンの純正品のお値段は、¥117,800 であり、 値段は3分の1以下。
同じ、60周年を迎えて、人々に感謝し、今後ますます社会に貢献できる庶民のための安価で高性能なレンズづくりを誓う企業もあれば、東電のように反社会的な行動を繰り返し、ネズミとイタチごっこをつづける企業もある。
全てはこれまでの60年という「あゆみ」にこそ違いがあるからではないだろうか。その違いが東電の60周年忌念で出たのではないだろうか。
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